塾年再婚は相続トラブルが起こりやすい。その理由と回避する方法とは?
熟年再婚の場合、自分の死後、再婚相手と我が子(連れ子)が遺産相続の問題で揉めるケースが多いようです。
自分の死後も愛する人たちが穏やかに幸せに暮らせるように、自分が今できることは?
熟年再婚で相続トラブルを避けるためにはどうしたら良いのか、一緒に考えてみましょう。
再婚した相手も子供も、あなたにとっては両方大切な存在。
「自分の死後の処理も二人で協力して穏便に済ませて欲しい」と思っている方が多いでしょうが、実際はそう簡単にはいかないようです。
ニュースを見ていると、「再婚相手が連れ子を手にかけてしまった」とか、逆に「子供が親の再婚相手を・・・」という物騒な事件が多いですよね。
しかし、誰もその当事者を責めることはできません。
自分の子供や親ですらちょっとした言動にイラっとすることがあるのですから、それが全くの他人だとなればなおさらのことでしょう。
血のつながった親子ならば許せることも、他人だとどうにも収まりがつかなくなることってあるものです。
再婚後の「相続」の問題も然り。
法律上では遺産の1/2は再婚相手に相続する権利がありますが、もともとその再婚をよく思っていなかった子供からしてみれば不満が残ります。
塾年再婚の場合、その財産のほとんどは前のパートナー(前妻、前夫)と共に築いたものというパターンも多いので、それを見てきた子供の立場からすれば「なんで、後から来たこの人が半分も持っていくのかな」という気持ちになるのでしょう。
さらに悲惨なのは、その再婚相手にも子供がいた場合です。
自分の母親の死後、父親が熟年再婚したと仮定しましょう。
その父も再婚後に亡くなり、住んでいた家を再婚相手が相続した場合。
やがてその再婚相手が亡くなったら?親が残した財産や家は自分に戻ってくるのでしょうか。
応えは、NO。
その財産は、今度は再婚相手の子供が相続することになります。
たとえ自分はもうとっくに独立して実家を出ている身分なのだとしても、全くの他人が思い出の家を好きなようにできるというのはあまりいい気分ではありませんよね。
塾年再婚は、我が子にこのような“モヤモヤ”を感じさせる可能性があるのです。
このように、熟年再婚には若い頃の再婚にはないような形での「相続」のトラブルがついてまわります。
どうすれば憎しみ合わず穏やかに解決することができるのか?
一つ大きな効力を持つのが「遺言」です。
誰に何を、どれだけ遺すか?
その遺志が記された遺書があれば、残された関係者たちも受け入れるしかないでしょう。
それでもやはり「こんなの納得いかないよ。うちのお父さんをいいようにおだててこんなの書かせたんでしょ」なんて疑いを持つかもしれません。
ですから、自分がまだ元気なうちに、関係者(自分の子供、再婚相手、その子供)を集めて相続について話し合っておくのが理想的。
自分がここまで築いてきた資産を、これからどう使って、誰のためにどれだけ遺したいのか。
それを明確にしてオープンにすることで、残された人々が互いを憎しみ合うようなシチュエーションは避けられるでしょう。
「文句があるなら、今のうちに俺に言ってくれ」というくらいの覚悟でいないと、後で必ず揉める時がきます。
税金対策のために実子や孫に生前贈与をしたいという希望があるのであればなおさら、情報はオープンにしてみんなに納得してもらってから実行に移すことが大事です。
死後のこと、相続の問題はなかなか話題にしにくいことではありますが、だからこそ自分から積極的に話題に出して、今決めることはどんどん決めておきましょう。
塾年再婚についてまわる相続のトラブルについて見てきました。
大事なポイントをまとめます。
- 自分の死後、再婚相手と自分の子供が財産分与を巡って揉める可能性がある
- 不動産については、再婚相手が亡くなった後のことも考えておくべし
- 自分の財産をどうしたいか、あらかじめ自分の気持ちを関係者に伝えておくことが大事
自分の愛する人たちが、自分の死後に財産を巡って泥仕合を繰り広げるなんて、想像したくもないですよね。
そんな展開を食い止めることができるのは、二人をつなぐあなただけ。
「いくらなんでもまだ早いだろう」と思っている間にも、あなたの身体の中ではどんな変化が起こっているかわかりません。
いつ何があっても誰も困らないように、お金の問題は早めに手を打ちましょう。
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