墓じまいではなく散骨という新しい選択。多様化する供養のスタイル

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墓じまいをして散骨する場合の流れや手続き上の注意ポイント、業者の探し方についてまとめました。

 

墓じまいをした後、ご先祖様の遺骨をどうするか?

 

いくつかの選択肢がありますが、海や山、川など自然に還すという「散骨」が注目を集めています。

 

宗教にとらわれず、命の源である海に魂を還してあげたい。

 

今回は、墓じまいをして散骨する場合の手続きや注意点についてまとめました。

 

散骨・・・って、どこか遠い世界のことのように感じていませんか?

 

お金持ちや特別な人だけに許された供養の方法のような・・・。

 

しかし今、一般の方の間でも自然散骨が人気を集めているのです。

 

散骨とは?

「私が死んだら、骨は故郷の海に撒いて・・・。」

 

ドラマや映画で、余命の短い人が家族や恋人にそんな風に伝えているワンシーンを見たことはないでしょうか?

 

海に遺骨を撒く、というのは、正式には「散骨」と呼ばれる行為。

 

故人の遺骨を、骨壺に入れてお墓に埋めるのではなく、その骨をパウダー化して海に撒くのです。(そのままの状態では分解されるまで時間がかかってしまいますし、海水浴をしていていきなり骨が浮いていたら怖いです!)

 

それは、魚や鳥のエサになり、その死骸が大地に還って再び生命を育んで・・・と、大自然の大きな流れの中に吸収されていきます。

 

近年は、お墓の管理が難しくなったという理由から「墓じまい→散骨する」という選択をされる方も増えているようです。

 

その場合は、まずは石材店に依頼して墓じまい(墓石を撤去して、更地に戻す)をして、その後、散骨の専門業者に散骨をしてもらうという流れになります。

 

お骨をパウダー化する費用や、チャーター便で沖合に出る費用などがセットになったプランが用意されており、料金体系もわかりやすいものになっているんですよ。

 

ただ、散骨する場合は、通常の「お墓のお引越し」とは違って手続き上で注意すべきポイントがあるようです。(そのまま撒いてしまうと、死体遺棄になってしまう可能性もあります。)

 

遺骨の身元を証明できない!?

今あるお墓を「墓じまい」して別の墓地に埋葬し直す、もしくはお寺に永代供養をお願いすることを「改葬」と言います。

 

その際、役所から遺骨を移動することを許可する書類(「改葬許可証」)を発行してもらわなければなりません。(墓地、埋葬などに関する法律で決まっています。)

 

しかし、墓じまいをして散骨するということは上記の「改葬」に当てはまらないため、この許可証を発行してもらえないケースがあるのだとか。

 

逆に言うと、散骨には必要な書類がないということです。

 

そうなると、散骨をサポートする業者側が受け入れを渋ることが多いんですって!

 

違法に取り出した骨かもしれませんし、もしかしたら犯罪がからんでいる可能性もあるわけですから、業者側としてはそんなリスクは侵したくはないでしょう。

 

そのような場合は、これまで埋葬していた墓地の管理者が発行する「埋葬証明書」が改葬許可証の代わりになるそうです。

 

散骨を依頼するならどこの業者が良いの?

こうして散骨について見てくると、墓じまいに伴って取り出した遺骨の取り扱いにはナーバスにならなければならないことがわかります。

 

そのあたりに無造作に放置したら、「殺人事件じゃないか!?」と騒がれてしまうことだってあり得るわけですから・・・。

 

一つ手続きが抜けてしまうだけでも法律違反になってしまう可能性もありますし、なによりご先祖様に対して失礼があってはいけません。

 

墓じまいをして散骨する場合は、複雑な手続きを手厚くサポートしてくれるような、経験が豊富な業者にお願いするのが確実ですね。

 

ご検討中の方は、まずは「散骨・海洋葬ネット」というWEBサイトを覗いてみてください。

 

こちらには、散骨のなんたるかや、全国の散骨業者についての情報を検索することができます。

 

墓じまいから散骨までをトータルにサポートしてくれる業者もありますし、それぞれに「こだわり」のカタチがありますので、まずは複数社を比較してみることをオススメします。

 

ちなみに、海洋散骨の場合は「個別散骨」「委託散骨」「合同散骨」の3つのスタイルがあり、個別に行う場合は20万円~の費用がかかります。(墓じまいの費用とは別です。)

 

「ただ海に骨を撒くだけなのに、ちょっと高いんじゃないの!?」と思われるかもしれませんが、お墓を作ってそれを管理していくことに比べたらリーズナブルですよね。

 

宗教に囚われず、命を自然に還す・・・そんな供養のカタチ、みなさんはどう思われますか?

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