熟年離婚したい専業主婦は生活費を切り詰めるべし!まずは試算から。
専業主婦が熟年離婚を考える場合、まずネックとなるのは生活費。
ひと月当たりどのくらいかかるのか。また、それをどうやって捻出していくのか。
熟年離婚を本気で考え始めたら、まずはご自身の生活をシミュレーションすることから始めてみましょう。
収入ゼロの専業主婦の場合、これまでは生活費の全てを夫の収入に頼っていたということになりますね。
別居であれば「婚姻費用」という制度を元に生活費を請求することができますが、離婚後は自分でどうにかしなければいけません。
どうにも夫との生活に耐えかねて熟年離婚したい!ということであれば、感情論は抜きにしてまずは「生活していけるかどうか」を真剣に考える必要がありますね。
今までは夫や子供との暮らしが基準となっているので、一人になった場合の生活費というのはイメージしにくいかもしれません。
しかし、だからこそ「自分一人で暮らしていく場合」を想定して生活費を具体的に算出してみることが大事なのです。
- 住居費(家賃)
- 光熱費
- 食費
- 保険料など
- 医療費
- その他、雑費
ワンルームのアパートで独り暮らしをすると仮定すれば、住居費として月数万円はかかりますよね。
私の場合は、仮に5万円としておきます。
ひとり暮らしの経験から試算してみると、
- 光熱費 5,000円~10,000円(電気+ガス)
- 上下水道 3,000円~4,000円
- 食費 30,000円~40,000円(お付き合いの外食も含む)
- 保険料 30,000円(生命保険、国民年金、国民健康保険)
- 医療費 3,000円~5,000円(歯科、皮膚科など)
- 雑費 5,000円~10,000円(服飾品、化粧品など)
安く見積もってもざっと12~13万円/月はかかりそう。
これだけの生活費を、毎月、自力でねん出していかなければいけないということです。
すでにパートや正社員で仕事を持っている方であれば、このくらいの金額は痛くもかゆくもない額かもしれません。
しかし、専業主婦の場合は仕事を見つけるところからのスタートです。
そこで助けになりそうなのが、今話題の「年金分割」。
これは平成19年の法改正でスタートした制度で、夫(妻)がかけてきた厚生年金の一部を妻(夫)が分割して受け取ることができるというものです。
つまり、婚姻関係にあった期間中に配偶者が支払ってきた厚生年金の分は、妻(夫)であるあなたにも受ける権利がありますよ、という制度ですね。
専業主婦の場合は、配偶者の同意なく「1/2」を分割できるというルールがあるので、これまでに比べて「離婚に際しての経済的な不安が軽減された」「離婚に踏み切りやすくなった」と評価する声もあります。
しかし、上記の12万円の生活費のすべてを年金分割だけでフォローするのは難しいというのが現実。
年金分割でもらえるのは、婚姻期間や配偶者の年収にもよりますが月に数万円というケースがほとんどです。(婚姻期間が25万円でも月3万円程度)
これだけをアテにして熟年離婚に踏み切るのは危険でしょう。
その他の財産分与については「1/2ずつ」と決められているわけではないので話し合いが必要になります。
このように専業主婦の熟年離婚後の生活は決してラクなものではありません。
「夫の稼ぎがものすごく高く、婚姻期間も長かった」「結婚前に正社員として働いていて、厚生年金に加入していた期間が長かった(+稼ぎも良かった)「さらに、自分も節約して貯めていた」ということであれば、あとはちょっとしたパートを見つければどうにかやっていけるかもしれません。
しかし、へそくりとして貯めていた分も基本的には夫婦で分割することになりますし、「親から引き継ぐ財産がある」といったことでもない限りはどうにか節約してやりくりしていくしかないでしょう。(相続した遺産は分割の対象になりません)
熟年離婚を視野に入れているのであれば、経済的にゆとりがある今のうちに生活の見直しを。
使用する化粧品、服飾品を買う店、付き合う相手(やたらランチに行きたがる有閑マダムと付き合っている場合ではありません)。
いきなり生活の質を落とそうとしても難しいでしょうから、少しず自分を一人の生活に慣らしていくのです。
また、なにはさておき健康でなければ医療費にお金がかかり過ぎてしまいます。
余分な出費を減らす意味でも、病気のリスクを下げるために健康づくりは欠かせませんね。
ぽつんと一人暮らしになった場合、今のあなたはひと月いくらで暮らせるでしょうか。
まずはその金額を知り、現実と向き合うことが離婚準備のスタートです。
専業主婦の生活費について押さえておくべきポイントをまとめます。
- ひと月あたりの、一人暮らしの生活費を試算してみることが大事
- 離婚に際しての年金分割や財産分与でいくらもらえるかも計算してみよう
- 離婚前に生活を見直し、節約できるところは変えていこう
どれだけ憎たらしい夫でも、これまであなたの衣食住を支えてくれていたことは事実です。
まずはそれを受け入れて感謝すること。
その苦労をねぎらうことができた時、離婚に対する考え方や相手の態度もちょっと変わってくるかもしれません。
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