終活で銀行口座についてすべきこととは？
終活をする上で、絶対に避けて通れないのはお金の話。
残念ながら貯金は天国には持って行けませんので、残された“誰か”に託すことになります。
では、その誰かを誰にしたら良いのか？
終活の一環としてやっておきたい銀行口座のあれこれをチェックしていきましょう。
人が亡くなったら銀行口座は凍結される。
これ、一般的にみんな知っていることだと思うのですが、そもそも誰が？いつ？なぜ凍結させるのでしょうか？
銀行にあなたの名前で預貯金があるのならば、それはあなたの財産。
他の誰でもなくあなたのものですから、あなたの死後にそれが引き出されているとなったらおおごとです！
- 「もしかしたら、預貯金を狙った犯罪に巻き込まれたんじゃないか」
- 「実は親族が財産目当てで･･･」
と、まるで推理小説かミステリードラマのような展開があってもおかしくはない状況なわけですよね。
ですから、銀行側は、あなたが亡くなったという確認が取れたらすぐに銀行口座を凍結してしまいます。
そうなると、家族は「葬儀のためにまとまったお金が欲しい」と思っても引き出せなくなってしまうわけですよね。
だから、事前に家族に銀行口座のパスワードを教えておいて、凍結される前に引き出せるようにしておくという方も多いんです。
これも終活の一部と言えるでしょう。
じゃあ、銀行側はどうやってあなたの死を知るのでしょうか？
新聞で？TVで？病院から？葬儀屋経由で？
いえいえ、最終的にあなたの死を報告するのは家族です。
銀行口座を凍結するには家族からの事実確認が必要になりますので、家族の知らない間に銀行口座が凍結されてしまうことはあり得ない話なのです。
しかし、死を認めてしまえば、その銀行口座のお金は遺族の「共有財産」という扱いになり、相続に関する手続きが終わるまで基本的にはおろすことができません。
例えばあなたが一家の大黒柱で、あなたの銀行口座に入っているお金を生活費として使っていたのだとしたら、家族は当面の間困ってしまいますよね。
だからこそ、そんな事態にならないようにという意味を込めての終活です！
終活では銀行口座の中身を分散させておくことが重要なポイントなんですよ。
「じゃあ、今のうちに自分の銀行口座の中身を子や孫の口座に移しておこう」と考える方も多いことでしょう。
しかし、ここで問題がひとつ。
財産をそっくりそのまま譲り渡すと、それは「贈与」とみなされ税金が課せられることになってしまいます。
ただ、この制度には抜け道があり、「生活費や教育費であれば贈与税はかからない」というルールがあるんです。
また、110万円／年を超えない贈与にも税金はかかりません！
（記事作成時点2018年7月）
なので、終活で財産を分けるのであれば、子や孫の口座に1年に110万円を超えない額で分割して振り込んでおくなどの方法が考えられますね。
面倒くさいとは思いますが、このやり方なら税金もかからず、自分が子や孫のために残したお金を全て有効に使ってもらうことができるというわけです。
こういうことって、子や孫の立場からは言い出しにくい話なので、本気で遺族の役に立つ終活をしようと思うのならば早めに家族で話し合っておくことが大事ですね。
正直、子の立場としては「遺産はどうでもいいから、イザという時に介護施設やサービスを不自由なく利用できるだけのお金は残しておいて欲しい」って思っています。
ですから、銀行口座にいくらあるのか、それをこれからどうするつもりなのか、ざっくばらんに話せるような親子関係であるのが理想的ですね。
お金がからむ終活は、あなたが主役であってもあなただけの活動ではないのです。
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