確定申告はスルーしちゃダメ!老人ホームの費用は控除の対象
老人ホームの費用を支払っている場合、確定申告することによってどんなメリットがあるのでしょうか。
住宅ローンを抱えている方にはおなじみの、確定申告による「控除」の制度。
実は老人ホームの費用についても控除を受けられることをご存知でしょうか?
施設で受けたサービス(介護、食費などの費用)、おむつ代などが対象となりますので、申告しないと損!
老人ホームに入居しているご家族を金銭面でサポートしている方は、確定申告は必須です。
遠方に住むご家族が老人ホームに入居していて、その費用を負担している。
・・・これからはそんなパターンも増えてくるのではないかと思います。
その場合、確定申告をすることによって所得に応じた控除が受けられる可能性がありますので、領収書は捨てちゃいけません!
確定申告=面倒くさいという印象をお持ちの方も多いことでしょう。
しかし、実は、「自分が損をしないために」という意味では非常に大切な手続き。
例えば、親が老人ホームに入居していてその費用を自分が払っているという場合は、確定申告をすることによって「医療費控除」を受けることができます。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定の金額(10万円)を超えた場合に適用されるもの。(※年間の所得が200万円未満の場合は、「所得金額×5%」の額を超えた場合。)
「病院通いじゃあ、税金を納めるのも大変だろう」ということで、所得税を少し軽くしてもらえる、と考えるとわかりやすいでしょう。
老人ホームの場合は、その施設サービスの対価として支払った金額の一定割合に対して適用されます。(老人ホームの種類によって異なりますので、次項で詳しく紹介します。)
この「施設サービス」に含まれるものは、「介護費」と「食費」そして「居住費」です。(※生活費や特別なサービスにかかった費用については対象になりません。)
確定申告をしないとこの控除は受けられませんので、これは申告しないと損ですね!
また、自宅で介護していた親が老人ホームに入居した場合でも、自分が親を扶養している立場にあるのであれば引き続き確定申告で「扶養控除」を受けることができます。
ただし、在宅→老人ホームと切り替える際には控除額が変わりますので要確認です!
へ~、確定申告で受けられる医療費控除って、老人ホームの費用にも適用されるんだ!
・・・と、驚かれた方も多いと思います。
介護はなにかと費用もかさみますし、「お金との勝負!」と言っても過言ではないところがありますので、こういった制度があると助かりますよね。
ただ、ここで注意しなければならないのは、確定申告で控除を受けられる老人ホームの種類には制限があるということです。
つまり、全ての老人ホームが対象になっているわけではないということなんですね。
確定申告で、その費用に対して医療費控除が適用されるのは以下の老人ホームに限定されます。
特別養護老人ホーム
対象となるのは、介護費や食費、居住費として支払った金額の1/2
介護老人保健施設
対象となるのは、介護費や食費、居住費として支払った金額
指定介護療養型医療施設
対象となるのは、介護費や食費、居住費として支払った金額
・・・要するに、「公的な老人ホームは控除の対象になるけど、民間の有料老人ホームは対象にならない」ということですね。
さらにややこしいのが、介護保険との関係です。
老人ホームで受けた介護サービスの費用には介護保険が適用されますので、入居者の実質負担額はその1割。
ただし、介護保険は、介護の必要度に応じて
「1ヵ月あたり、この金額まではサービスが受けられますよ。でも、これ以上になると自己負担ですよ。」
という適用限度額が決まっています。
確定申告の際に注意したいのは、この1割の自己負担分については医療費控除の対象にはならないというルール。
例えば要介護3なら19,980円/月(自己負担額)までは介護保険でフォローしてもらえますが、この19,980円分には医療費控除が適用されません。
医療費控除の対象となるのは、その「保険適用額の上限(19,980円)を上回った分の費用」のみです。
老人ホームの領収書には、医療費控除の対象額が記載されることになっていますので、確定申告のためにも紛失しないようにしっかり管理しておきましょうね!
永代供養の総合情報
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