介護問題で熟年離婚!最悪の事態はどうすれば避けられるのか?
子育ても終わってホッとしたのも束の間。
ようやく「第二の人生」を謳歌しようという時に、容赦なく降りかかるのは親の介護問題です。
義理の親を看る場合でも、自分の親を看る場合でも、そこには「熟年離婚」のリスクがついてまわります。
ここでは、介護が熟年離婚にどのような影響を与えるのかを見ていきましょう。
人は何も持たない状態で生まれてきて、そして最終的には再び何も持たない状態に還っていきます。
誰もが通る道、若いあなたもこれから通る道。
ですが、「老い」はきれいごとでは済ませられない問題を多くはらんでいるのです。
まずは義理の親を介護するケースですが、令和の時代になってもなお、日本では「親の介護は嫁が担うもの」という価値観がはびこっています。
これは多くの女性を苦しめます。
嫁いできて、優しくしてもらえた、親切にしてもらえた・・・そんな温かい思い出やエピソードが一つでもあれば頑張れるのかもしれませんが、そうでないならただツライだけの苦行になってしまうでしょう。
言ってしまえば、「他人」の下の世話をするわけですから、「この人は私の親じゃない!」「なんで私がこんなことをしなくてはいけないのか」と爆発してしまうのも無理はありません。
また、夫のほうもそんな妻に対して「なんで俺の親をそんな風に雑に扱うんだ」と不満が蓄積。
結果的に熟年離婚に発展するケースが非常に多いのです。
特に、子育て期に関係がギクシャクした場合は顕著で、積もり積もったものが一気に爆発して衝動的に「別れ」を選んでしまうようですね。
一方、妻が自分の親を介護する場合にも問題はついてまわります。
妻の実家が遠方にある場合は、「ちょっと行って親の様子を見てくる」ということができないため、介護が泊りがけになるケースが多いでしょう。
そうなると、何日も家のことはできなくなります。
まだ独立していない子供がいる場合は、そのサポートも夫任せになるかもしれません。
そういった状況に不満を募らせ、「家のことをほったらかして」「俺の親は看てくれなかったのに」といった心ない発言で妻の地雷を踏むことに。
自分の親とはいえ介護は精神力と体力を消耗することですから、ただでさえ疲れ果てている妻をますます追い詰めてしまうのです。
「こんな思いやりのない人とはもう一緒にいたくない」「離婚して実家に戻ったほうが介護もラクだし」ということで熟年離婚を決意する方も多いでしょう。
どちらの親を介護するにしても、夫婦関係に全く影響ナシとはいきません。
熟年離婚のリスクを避けるためには、介護が始まる前の段階で「もしそうなったら」という前提で話し合いをしておくことが大切です。
また、大前提として「義理の親の介護する義務はない」ということも覚えておくと良いでしょう。
民法877条には扶養の義務について記載されていますが、そこには「直系の」と明記されています。
民法877条
直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
ですから、本来であれば夫の親は夫が介護をすべき。
それは「嫁の務めではない」と自信を持って主張することができるんですよ。
しかし、そうはいってもその義務を一人で担うのは無理があります。
熟年離婚を避ける意味でも、介護についてはプロの力を最大限に貸してもらいましょう。
介護についての相談は、以下のような機関で受け付けています。
- 市役所(介護保険課、高齢者福祉課)
- 地域包括支援センター
- 医療機関
育児も子育ても、どれだけ早い段階でSOSを出せたかが家族関係の未来を変えていきます。
「どうしよう」と思ったら、躊躇せずに相談機関でプロの力を借りましょう。
親の介護問題が夫婦関係に落とす影について見てきました。
ポイントをまとめます。
- 親の介護問題は熟年離婚の直接的な原因になり得る
- どちらの親を介護する場合でも問題はついてまわる
- 専門の機会に早めに相談するのが熟年離婚を回避するコツである
自分の親も相手の親も。
どれだけ憎たらしい相手であっても、自分たちを生み育ててくれた大切な人。
その人達がいなければ、パートナーとの幸せな思い出も作れなかったのです。
介護問題で夫婦関係がギスギスした時は、その大前提に立ち戻りましょう。
永代供養の総合情報
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