お金がない、けど熟年離婚できる?知っておきたいビンボー熟年離婚の結末
老いも若きも、お金はないよりあるに越したことはありません。
特に熟年離婚する場合、お金がない状態はとってもリスキー!
具体的にどんな点がマズイのか?今回はお金がない状態で熟年離婚するデメリットに注目してみましょう。
合わせて、それでも離婚したい場合に知っておきたい基本知識をまとめます。
老いたら、好きな人に囲まれて、好きな場所で暮らしたい。
誰もが願う老後ですが、それがかなわないならどんなアクションを起こせば良いのでしょうか。
基本的には、お金がないなら熟年離婚はすべきではありません。
なぜなら、子どもを巻き込むことになる可能性が高いからです。
もし、住むところも食べるものも失って道で倒れていたら?
もし、家賃を滞納してしまったら?
具合が悪いにも関わらず治療を受けるお金がないために部屋で倒れてしまったら?
・・・まず間違いなくお子さんのところに連絡が入りますよね。
その親がどんな親だろうが、子どもの多くは親を見捨てることができません。
世間体もあるでしょうし、「育ててもらった」という恩義もあって、なんだかんだ言いながらも親の面倒を看ることになるでしょう。
法律(民法877条)でも「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」と決められていますので、簡単に見捨てることはできないのです。
そうなると、子は親のために自分の家族を犠牲にするかもしれません。
大事な子供が自分のせいで不幸になる。
それが、熟年離婚の最大のリスクと言えるでしょう。
そうはいっても、どうにも耐えられない状況は存在します。
例えば、ヒドイDVがあったり、年齢と共に暴言がひどくなったり、あるいは病気の介護が辛過ぎたり。
平均寿命が長くなり「夫婦」でいる時間が長期化している今、「お金はないけど、もうこれ以上耐えられない!」と熟年離婚するカップルが多いのも現実です。
では、お金がない状態でもどうしても離婚したい!という場合はどうすれば良いのでしょうか。
子どもに迷惑をかけずに離婚するなら、まずは「離婚して手に入るお金」の金額を確認しておくことです。
「子がすでに独立している状態での熟年離婚」を想定してみると、もらえる可能性があるお金は大きくわけて以下の3つです。
- 財産分与
- 慰謝料
- 厚生年金の分割
まず財産分与ですが、これは婚姻期間中に二人で築いた財産全てが対象になります。
熟年離婚だと資産も高額になっているので、世帯収入が多かった夫婦なら〇千万円オーダーのお金を受け取ることができるかもしれません。
次に慰謝料。
これは、離婚の原因を作った側が相手に対して支払うお金です。
浮気やDVなどがあって離婚を考えているなら、その「証拠」を集めておくようにしましょう。
少しでも有利な状況で離婚し確実に慰謝料を得るためには、客観的な証拠が不可欠です。
最後は、年金の分割。
これは、婚姻期間中に夫がかけてきた厚生年金も2人の共同財産だとみなすもので、収入がなかった専業主婦の老後を守るための制度です。
老後、月数万円の収入にはなるはずなので、離婚後の収入源としてはしっかりチェックしておきたいですね。
こうして計算してみると、熟年離婚でどのくらいお金が手元に残るかざっくりとは把握できるでしょう。(※裁判を予定している場合は、そこから100~200万円引いた金額として考えておいたほうが良いです)
その金額の中で新しい住まいを探し、月々いくらで生活したら何年生きられるか。
計算してみて、「やっぱりお金がない」と落胆する方も多いでしょう。
そこで「まあ、そうなったら生活保護を受ければいいか」と楽観的に考える方もいるようですが、生活保護を受けるには細かい条件があり、住む場所も持ち物も制限されてしまいます。
身体が不自由で働けない、といった事情がない限りは「働いているけどお金が足りない」「働きたいけど就職先がない」といったアピールが必要になりますし、受給のハードルは高いと言えるでしょう。
また、給付を受けるにあたって、親族や子供に「少し援助してあげることはできないのか」と打診する連絡が入ってしまったりするので、申請を出したことを知られることになるかもしれません。
無理強いされるわけではないので相手が断ればそれまでですが、断った子供もモヤモヤを抱えることになるでしょうし、断られたことを知った時に自分が受けるショックも相当なものでしょう。
逆に、それを聞いて子供が心配してかけつけてくるケースも考えられ、お互いに気マズイ思いをすることになります。
お金がない状態で熟年離婚をするリスクについて見てきました。
- 子供に余分な負担をかけてしまうかもしれない
- 生活保護の申請をしたことが子や親戚にバレてしまうかもしれない
こういったリスクがあり、だからこそ財産分与などでもらえる金額をしっかり把握してからコトを進めるべき。
離婚に踏み切る事情は人それぞれですが、その離婚で誰かに迷惑をかけてたり誰かが不幸になってしまうのであればもう一度思いとどまって考え直してみるべきなのではないでしょうか。
永代供養の総合情報
スポンサーリンク
同じカテゴリの記事
- 離婚に至る原因と、それを避けるための心得
- 女性がしておくべき準備と心構え
- 熟年離婚と年金制度の関係について
- 専業主婦がすべき準備や心構え
- 男性が被るリスクとすべき準備
- 離婚した妻がもらえる年金の種類や金額
- 年金分割の概要ともらえる金額目安について
- 共働き夫婦の年金分割について
- 夫が自営業だった場合の年金分割はどうなるのか
- モラハラの内容と対策
- 「子育て」も離婚の原因になる
- 夫から熟年離婚を切り出す原因とは?
- 浮気が原因で離婚する場合の慰謝料請求のポイント
- 離婚した人はどんなことに後悔するのか。
- 離婚した夫が後悔すること
- 離婚後、女性はどんなことに後悔するのか。
- 専業主婦が後悔しがちなポイント、できる備え
- 結婚に後悔していても、熟年離婚は避けられる
- 専業主婦が離婚を考える理由と現実
- 専業主婦の離婚後の生活費はどうなるの?
- 専業主婦の仕事探し事情
- 専業主婦の財産分与
- 専業主婦が離婚して後悔すること
- その後の生活をHAPPYなものにするために。
- 離婚した男性の「その後」を左右する要因とは
- 離婚した女性の「その後」は?成功例と失敗例
- 離婚する両親に対して子供ができることは?
- 決断するのにふさわしい時期は?
- 決断すべき3つのタイミング
- 離婚後の一人暮らしに備えておくべきこと
- 一人暮らしに必要な生活費とそれを工面する方法
- 別居する場合の心得
- 再婚を成功させるポイント
- 離婚して良かったと思えることは?
- 離婚しなければ良かったな、と思うこと
- 夫から離婚を切り出された場合の対処法
- 年齢別・子供が被る影響
- 離婚を回避する方法
- 離婚したカップルが復縁する方法
- モラハラで離婚する場合の流れと費用
- 弁護士に依頼する場合にかかる費用
- 離婚して「失敗」と感じる瞬間
- 別れを決意するきっかけ
- 残っている住宅ローンはどうなるのか?
- 介護問題が夫婦関係に及ぼす影響
- 50代で離婚するメリットとリスク
- 60代で離婚するメリットとデメリット
- 70代で別れる理由とリスク